子供の歯磨き粉って結構迷います。どれぐらい使えばいいんでしょうか?
兄弟がいるので、できれば何歳でどれぐらい使うか教えて欲しいんですけど……
これ、今日の診療中にとあるお母さんから頂いた疑問です。
今までもこの質問何度も聞かれたことあるなー、と思い返しておりました。
「もしかして歯磨き粉の量を迷う人は結構多いんじゃ?」
というわけでこの記事を書いている次第です。
先に結論を述べると、
- 〜2歳:切った爪程度の少量
- 3歳〜5歳:5mm以下
- 6歳〜14歳:1cm程度
- 15歳以上:2cm程度
- 多すぎる歯磨き粉は要注意
といった具合です。
僕達小児歯科は歯磨き粉の量は「大体このぐらい」という感覚が身についています。
でもこの感覚を伝えるのが結構難しい。
なので、ちゃんとした情報源から目安となる量を引っ張ってきました。
そして文字だけだとわかりにくいので、実際に歯ブラシに歯磨き粉をつけた状態の写真も撮りました。
是非参考にしてみて下さい!
歯磨き粉の量
まずは「どれぐらい使えばいいの?」というところから確認していきましょう。
厚生労働省に年齢、使用量、歯磨剤のフッ化物濃度がまとめられています。
- 歯の萌出〜2歳
切った爪程度の少量
500ppm(泡状歯磨剤ならば1,000ppm)
- 3歳〜5歳
5mm以下
500ppm(泡状またはMFP歯磨剤ならば1,000ppm)
- 6歳〜14歳
1cm程度
1,000ppm
- 15歳以上
2cm程度
1,000ppm引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-007.html
写真で確認
何ミリとか数字で言われてもピンとこないと思うので、写真で見ていきましょう。
歯の萌出〜2歳
切った爪程度の少量
3歳〜5歳
5mm以下
6歳〜14歳
1cm程度
どうですか?
思ったより少なかったですか?
それとも多かったですか?
多すぎるのは要注意
歯磨き粉の使用量に関して何となくイメージがつかめたでしょうか?
1つ注意して頂きたいのが「多すぎる歯磨き粉」です。
「たくさん付ければ、その分フッ素で歯が強くなる!」
とお考えの方が結構多いです。
実は多すぎてもあまり効果は変わりません。
むしろ悪影響の方が多い可能性が高いです。
低年齢児では、歯磨き粉の3割ぐらいを飲み込んでいると言われています。
たくさん歯磨き粉をつけると、その分飲み込んでしまう量も増えてしまうんですね。
子供はまだまだ成長途中。
大人と違って異物を分解する能力が弱いです。
もちろん口に入れて使うものなので、安全性は高いです。
それでも大量に飲み込んでしまったら、子供の体調を崩しかねません。
厚生労働省にも、
フッ化物配合歯磨剤の種類
1. フッ化物濃度:日本では薬事法にかかる承認基準で、フッ化物イオン濃度は1,000ppm以下に定められています。950ppm程度が殆どで、子ども用として500ppmと100ppmがあります。引用:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-007.html
と書いてあります。
万が一体に入ったときの影響を抑えるために、フッ素の濃度が低い子供向けの歯磨き粉を使うようにしましょう。
例えばこういうの。
間違っても「家族で使う大人用の歯磨き粉を流用し、たくさん歯磨き粉をつけて子供の歯磨きさせる」のだけは避けてくださいね。
歯磨き粉の量は・・・
- 〜2歳:切った爪程度の少量
- 3歳〜5歳:5mm以下
- 6歳〜14歳:1cm程度
- 15歳以上:2cm程度
- 多すぎる歯磨き粉は要注意
コメント
[…] 小児歯科の先生が書いているブログに画像付きで子供歯磨き粉の量がわかりやすく掲載されていました。 […]