リーウェイスペースって覚えてますか?
永久歯の交換のために使われるスペースでしたよね。
CDEの幅と、456の幅の差のことです。
一般的には上顎は1mm、下顎は3mmですね。
この差があるおかげで、永久歯が綺麗に並ぶわけです。
僕はこのリーウェイスペースは7が綺麗に生えるために必要なスペースだと考えています。
矯正に使えるスペースだとは思ってませんよ。
6が近心に移動するため
リーウェイスペースがあることで、6が近心に移動します。
Eが抜けて5が放出する時、大きなスペースが生まれますよね。
で、タイミング的には5の次は7が放出するはず。
この時に、7の放出に伴って6が押されます。
で、Eが抜けたスペースに6が押されます。
つまり、7は6を近心に押しながら生えてくるわけですね。
そのため6が近心に移動するリーウェイスペースが必要だと。
僕はそう考えてます。
矯正のためのスペースではない
なので、小学生の矯正で前歯部の叢生を治すためにリーウェイスペースを使ってしまうと、7が綺麗に生えないことが多いです。
6-6は理想的なアーチ。
でもリーウェイスペースを叢生の治療に使ってしまったばっかりに、6が十分に近心移動しなかった。
で、7が変な生え方をしてしまった、というケースをよく見る気がします。
矯正の先生の話では、7の異所萌出は治すの大変みたいですね。
8があればブラケットやバンドをつけて調整できるみたいですけど。
難しいケースではインプラントアンカーを併用して7を動かすんですよね〜・・・これは大変だ。
ま、それだけスペースが無ければ便宜抜歯で対応したりするんでしょうけど。
リーウェイスペースは死守する
というわけで、リーウェイスペースは何が何でも守り抜きたいですね。
じゃないとDE脱落→6近心移動→7放出の流れが綺麗にならないんで。
CDEの隣接面カリエスとかちゃんと治療したいですね。
症状ないからってサホライドで経過観察してるとスペースロスしちゃいますし。
治療する時もCRやGIC、乳歯冠のコンタクトがスカスカでもだめですね。
そうそう、乳歯の早期抜歯したら保隙はもちろん必要ですよ。
保隙してないとびっくりするぐらい簡単にスペースなくなりますから。
1~2mmぐらいならあっという間に寄ってきますよ。
バンドループもクラウンループも既に保険導入されてますし、自費だった頃に比べるとハードルは大分下がってると思います。
7の萌出まで見越して乳歯の観察をして行きたいですね。
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